横領額がディープインパクト!【21億円横領 】グローリー社員,17億円は競馬、約4億円は飲食や遊興費に
横領額がディープインパクト!【21億円横領 】グローリー社員,17億円は競馬、約4億円は飲食や遊興費に
目次
一人の経理担当者に任せるのは危険
貨幣処理機大手のグローリー(兵庫県姫路市)は今期の純利益予想が45億円のうち21億円が1人の社員の馬券購入費などに泡と消える事態となりなった。
ニュースを見ていると時々目にする経理担当者の横領事件がグローリーで起こりました。
長い時間かけて常習的にやっていたらしく、コロナで大きい額を動かせるようになっても競馬につぎこんでいたらしい。
こういった不祥事ではありがちな話なのですが、この会社も13年間もの長きに渡り不正を行っていた経理担当者が一人でずっと管理していたそうです。
13年も横領が見つからなかったのはなぜ??
21億円もの巨額詐欺事件はどれくらいの量刑になるのかの~
横領の手口と横領額
横領金額については冒頭で大まかに話をしましたが、もう少し詳しく説明しますと、コインロッカー保守の子会社グローリーサービス(大阪市)の元経理担当社員が、総額約21億5500万円を横領していたことが発覚しました。
横領の手口は単純で、社内の売上金や保険料などの現金を金庫から抜き取ったり、会社の資金を個人の銀行口座に移し替えるというものです。
不正を行っていた期間はなんと13年!
2009年から2022年2月までの約13年間も不正が行われていた訳ですが、会社側は一切気が付かなかった模様です。
横領したお金は競馬や飲食、交遊費に使っていました。
おそらく会社側からみたら横領している以外は優秀な経理の職員だったのでしょうけど、その裏の顔は会社のお金を抜き取り長年に渡り横領を繰り返していたとんでもない犯罪者だったのです。
まあ、本人もいつかはバレると思って横領をやっていたと思うのですが、まさか13年間で総額21億円も使い込めるとは想像もしていなかったのではないでしょうか。
お金の管理体制がずさん過ぎますね💦
上司は確認義務を怠っていた
元社員は2005年に中途入社し、総務課で経理の実務を1人で担っていました。
発覚を防ぐため、口座の残高証明書の数字を切り貼りして偽造したほか、帳簿を改ざんして上司に報告する手の込みよう。
上司は書類を確かめるだけで、ネットで残高確認などはしていなかったそうです。
今回の事件を受けてこの上司がどうなったのかは分かりませんが、最低限ネットでの残高確認くらいするべきです。
上司の責任とも言えますが、もっと根本的なところから体制を見直す必要があるでしょう。
事件発覚の経緯とは
子会社の資金口座残高が常にマイナスになっていることを不審に感じたグローリーの財務担当部門が2022年1月に取引明細を精査して不正が発覚しました。
不正行為が始まって13年経過してようやく事件の闇に気が付いたということですが、気が付くのが遅すぎますよね。
大きなお金が動く会社ってお金の全体像を掴みきれないのでしょうか?
グローリーは2022年2月3日に事実を把握し、弁護士などの外部の専門家を交えて社内調査委員会を設置し、関係者から事情を聴いていました。
横領の手口についても先ほども少し触れましたが、調査報告書によると、グローリーサービス総務課長代理だった元社員は、社内の売上金や保険料などの現金を金庫から抜き取るほか、会社の銀行口座からネットバンキングで個人口座に振り込むなどの手口で着服を繰り返していました。
当然のことながら元社員は懲戒解雇となり、横領の容疑で警察に告訴されました。
やりたい放題ですね💦
取引明細を精査するのが遅すぎるニャ!
会社の純利益は9億円減少
元社員の供述では、競馬の馬券購入に約17億6400万円、日常的な飲食代や遊興費に約3億9200万円を使ったとされています。
犯人の供述を信じるなら、1年で1億円以上競馬に使っていた計算になりますのね。
まさに、いく使っても無くならない王様にでもなったかのような生活だったことでしょう。
今回の事件を受けて、グローリーは22年3月期連結決算でこの件に関して純利益が約9億円減少する見込みとなります。
過去の決算書類も訂正することになります。
横領されたお金はもう戻ってこないでしょうね。
懲役何年の罪になる?
21億円横領した場合、いったいどれくらいの罪に問われるのでしょうか?
過去の判例を元に、経理担当社員の服役期間を推測してみましょう。
日本の横領事件・着服事件でみなさんの記憶に鮮明に残っている名前は、青森県住宅供給公社巨額横領事件の「アニータ・アルバラード」ではないでしょうか。
この事件は「アニータ」が犯人なのではないのですが、犯人が横領して11億円貢いだ相手として脚光を浴びメディアが大々的に取り上げたので、当時は日本国内で時の人となった方です。
アニータという名前は私も覚えています!
事件の特殊性から当時ワイドショーやニュースで大々的に取り上げられていましたよね。
こうやって他の事件の判例を見ていると日本で発生した横領の最高金額はいくらなのかもみなさん気になってくるかと思います。
最高金額の横領事件として「大王製紙横領事件」を超えるものは今後も現れないと思うのですが、この事件は被害額がなんと100億円以上なのです!
私はこの製紙会社大王製紙の創業家の会長の時代錯誤も甚だしい行動とギャンブル狂いの実態を知って、大王製紙の製品を購入することを一時やめていたのを思い出します。
製紙メーカーは儲かるのかもしれませんが、いくら大王だからと言っても会社のお金を私物化して勝手に使ったら逮捕されて当然ですよね。
とはいえ、横領した金額を考えると懲役4年の実刑判決は短いなと感じます。
身内だから何かしらの温情があって裁判で判決を軽くするような動きがきっとあったのでしょうね、そう思うと余計に大王製紙の製品から足が遠のいてしまいます。
会長が横領していたことは身内もなんとなく知っていたのではないかの~
この事件は100億円も横領したのに懲役4年とやたら量刑が少ないのが特徴的ですよね!
さて、今回のグローリーの元経理担当社員は総額約21億5500万円を横領していたということで、おそらく青森県住宅供給公社の経理担当主幹と同じように懲役14年の判決くらいの量刑を課せられるのではと推測できます。
皮肉にも横領していた期間と同じくらい刑務所に入っていないといけない訳です。
時間をかけてゆっくり反省して欲しいものですが、こういった横領事件は発覚が遅れる程にその横領金額が雪だるま式に増えて事件として大きなものになってしまいますよね。
横領して人生を楽しんだ期間と同じだけ刑務所で反省するニャ!
グローリーの再発防止策とは
同社の広報担当者は「管理体制が甘く、関係者に多大な迷惑をかけた。実効性のある再発防止策を早期に示し、実行する」と話し、【キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)】 を導入する意向のようです。
【キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)】 という名称は聞きなれないのでどんな管理システムなのかをまず知っておきましょう。
複数のグループ会社を持つ企業が、一つの銀行に専用口座を設けて資金を集中管理し、グループの効率的な運営や資金運用につなげる手法のようですね。
プールした資金を設備投資や運転資金が必要な会社に優先的に振り分けることもでき、多くのグループ会社を持つ売上高1兆円を超える大企業が導入してきたが、最近は中堅規模の企業の導入が増えている管理システムです。
お金の管理はその道のプロに任せるのが一番です!
まとめ
経理担当者の横領事件のニュースを聞く度に思うのは、そんな大きなお金の管理をなんで「一人の経理担当者に任せてしまうのだろう。」ということです。
人間誰しも目の前に大きなお金があったら少しくらい抜いても良いんじゃないかと思ってしまうことだってあるかと思います。
殆どの人は悪い考えが浮かんでも実行しないのですが、今回の事件のように不正にお金を引き出して際限なく自分の欲に任せて会社のお金を横領してしまう人がいるのです。
企業が再発防止策として「キャッシュ・マネジメント・システム」を利用するということはよいことだと思いますが、大きな企業であればある程にお金の管理は個人などに任せず徹底して管理する必要があるなと私は感じました。
巨額の横領事件などという大きな事件など起こさないように、日本全土の大企業はこのような事件を教訓にお金の管理方法についてもう一度考えて不正が最初からできない金銭の管理体制を構築していって欲しいなと思います。