<トヨタ>4一6月、世界生産【下方修正】半導体不足で”下振れ懸念”あり

<トヨタ>4一6月世界生産【下方修正】半導体不足で”下振れ懸念”あり

目次

従来計画の見直し

半導体不足の影響により、トヨタ自動車の従来計画に影響が出ている。

世界的な半導体不足の影響はトヨタ自動車を直撃し、顧客からの注文があっても生産が思ったようにできない事態に陥っており、従来計画から引き下げとなりました。

そんな最中の17日、トヨタ自動車 <7200J>は2022年4月~6月の世界生産台数について平均で月80万台程度とする計画を発表しました。

生産調整は幾度となく行われ、それに伴う仕入れ先の負担軽減を図るのが目的の一つでもあります。

「想定されるリスクを反映させての計画の見直し」は世界情勢が不安定である事に加え、新型コロナの蔓延っも相まって想定外のリスクが飛び交うこの時期には必須といえるでしょう。

ゆづき

従来計画の見直しは仕入れ先の負担軽減に繋がります!

マルちゃん

半導体不足は深刻な問題じゃの~

生産台数は15万台減らす見通し

トヨタは年初に、4月生産計画9 0万台と仕入れ先に伝えていました。

この目標値は、これまで減産した台数を取り戻す挽回生産分も織り込んでいました。

しかし、4月の世界生産台数7 5万台程度の見通しとなり生産台数を15万台減らす結果となりました。

4月の生産台数の内訳(75万台)

2022年4月の国内と海外の生産台数の内訳は以下の通りです。

●国内が2 5万台

●海外が5 0万台

トヨタ自動車は5月と6月の新しい計画も出しており、5月は従来計画から10%減、6月は同5%減に下方修正しています。

ひろと

大幅な生産台数の減少ですね💦

ムギ

様々な理由で工場が稼働できないニャ!

世界生産計画の上振れの可能性は低い理由

オンラインでの取材で調達本部長は「挽回生産を実施するまでに至っていない」と説明しております。

「今後もリスクが増えている状況なので、(4-6月の世界生産計画が)上振れる可能性は低いだろう」との見方を示しております。

ロシアのウクライナ侵攻世界的な半導体不足新型コロナ蔓延などが正常な工場の稼働を邪魔しているのはなんとなく分かってもらえることだと思います。

それに加えて最近新たなリスクとして浮上して報道されているのは、ロシアのウクライナ軍事侵攻を受けて自動車の車体などに使うアルミニウムや排ガス浄化触媒などに使うパラジウム、EVバッテリー向けのニッケルなどの金属価格高騰です。

かえで

金属価格の高騰が追い打ちをかけているのね!

マルちゃん

自動車業界全体を苦境に追い込んでいるぞ!

さらに下振れする可能性あり

世界生産計画上振れることはないのは仕方ないですし期待もしていないのですが、問題なのはさらに下振れる可能性があるということです。

ロシアの生産工場の稼働停止中国での新型コロナの蔓延の状況などが今後どうなるかは誰も予想ができないですし、それに加えて福島県沖で発生した地震の影響も気になります。

そう、下方修正後4-6月期の世界生産計画さらに下振れる可能性があるのです!

ホントに悪いこと重なる時にはこれでもかというくらい、いろんな問題が重なるもんなのですね。

まさし院長

先行き不透明で解決しずらいリスク要因ばかりです。

ゆづき

さらに下振れると思っておいた方がよさそうね💦

政界情勢は先行きが不透明

2022年3月14日、中国・吉林省長春市にある工場の稼働一時停止が決まりました。

これは、感染が深刻な同市が2022年3月11日に必要不可欠な業務以外の営業の休止、住民に不要不急の外出禁止を命じたためです。

停止期間は未定であり、「コロナは先読みが難しく、まだ油断できない状況」といえます。

2022年3月16日の深夜に発生した福島県沖の地震による影響は世界生産計画の修正には含まれていません。

地震は突然やってきますし、福島県沖の地震での被害状況と生産ラインへの影響はこれから明らかになってくることでしょう。

地震によるルネサスエレクトロ二クス<6723.T>の工場停止の影響については、現時点での感じでは影響は出てこないという予想です。

ルネサスは地震発生を受けて、茨城県の那珂工場と群馬県の高崎工場、山形県の米沢エ場を停止、米沢工場は17日午前8時時点でテストの一部工程で生産を再開したが、那珂と高崎2工場の再開時期は未定としている。那珂工場は20 11年の東日本大震災で被災したほか、昨年3月には火災が発生して生産が止まり、自動車の部品供給網に大きな影響を及ぼした。


ウクライナ情勢緊迫化による具体的な生産への影響は出ておらず、物流混乱による影響も特段大きな影響は出ていないそうです。

特段影響がないのは何よりですが、ウクライナの現地の戦火の様子をテレビで見ると心が痛みます。

パラジウムについては、世界生産量の4割を占めるロシア産に供給懸念が出ているが、トヨタは調達国の分散化を以前から進めており「短期的にリスクにならないそうです。

自動車産業にとってパラジウムは、排ガスを浄化する触媒材料として使用しています。

短期的なリスクはなくとも、パラジウムの長期的な価格上昇リスクはあるでしょう。

マルちゃん

一番最初に治まるのはどれかの~

ゆづき

地震の影響が一番軽微で済むかもしれませんね!

世界生産計画の修正に織り込まれていない事柄

●【福島県沖の地震】2022年3月16日の深夜に発生。

●【新型コロナウィルス流行】中国での事実上の都市封鎖(ロックダウン)による工場の稼働停止。

●ウクライナ情勢の緊迫化と、それに伴う物流混乱。

●ロシア・サンクトペテルブルク工場稼働停止の影響。

こうやって並べてみると殆ど織り込まれていないですね。

どれも先行きが不透明で、どのくらいの期間影響するか皆目見当もつかない地政学的リスクばかりです。

長期的にみるとジワジワとボディーブローのように地政学的リスクが効いてくるように思います。

ゆづき

私は戦争のリスクに脅威を感じます💦

まさし院長

ロシアの生産工場いつ再開できるやら。。。

まとめ

トヨタ自動車は3月に新車の購入をすると、車が手元に届く時期は夏頃だそうです。

このような世界情勢では、予定している時期より大幅に納車が遅れるかもしれませんね。

ロシア情勢や中国の新型コロナの蔓延、また世界的な半導体不足で生産ができない状況はしばらくは改善しないでしょう。

もし新車の購入を検討されてみえる方がいるなら、早めにディーラーに出向新車の注文をされた方がよいでしょう。

車検の残りの期間も考慮して新しい車への買い替えを検討されることをお勧め致します。

新車を購入しても納車が間に合わないという状況は最初から分かっていることですので、新車の納品が予定より遅れてしまい、今乗っている車の車検期限が残り少なくなってもディーラーは代車を貸してなどくれません。

馴染みのディーラーであっても、「今の車を車検に出して、新車が届くまでお待ちください。」「代車は現在ご用意できません。」と言われるでしょう。

同じような状況の人みんなに車を貸していたら代車がいくらあっても足りませんよね。

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