トヨタの株価どこまで下がる?暴落はロシア工場の生産停止が影響か

トヨタの株価どこまで下がる?暴落はロシア工場の生産停止が影響か
目次
トヨタ自動車の株価暴落の背景
ロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、トヨタ自動車の株価は大きく値を下げている。
年高2,475円をつけて以降は調整売りが続き、売り一巡して、更に勢いをつけて上がっていこうという時に起こったロシアのウクライナ侵攻でトヨタ自動車の株価は下落の一途をたどっております。
ここ一週間の値動きを見ていると、まさに暴落と言ってよい値動きとなっています。
この値動きは世界のトヨタが地政学的リスクの影響をモロに受けているからとみてよいでしょう。

ロシアの生産工場が株価下落の根源です!

戦争の影響をモロに受けてしまったんじゃの~
ロシア工場の生産は一時停止
日本に住んでいる殆どの人はトヨタ自動車の海外での経営事情なんて興味もなく全く知らないと思いますが、実はトヨタはロシアの工場で車の生産をしているのです。
ロシアとウクライナの停戦交渉は合意に至らず戦争は長期化の様相をみせており、トヨタ自動車はロシア西部のサンクトペテルブルクに立地する工場の生産を止める方針を固めました。

「ロシアで車の生産をするのなら安全なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、問題はそこではないのです。

なぜ工場の生産を止めるの?
生産ラインが稼働しない
ロシアのウクライナ侵攻以降は通常通りに工場を稼働しようとしても、部品の調達が出来ず、物流にも悪影響が出始めております。
そんな状況の中、トヨタ自動車はロシアでの生産を続けることは難しいと判断したのでしょう。
こんな戦況では部品の調達は難しく、物流も思ったようにいかないのは何となく想像できますよね。
国交が正常な時には欧州から部品を調達していましたし、日本からも部品が送られてくることもありました。
一番の問題点は、部品供給網の安定的な維持が難しくなりつつあることです。
このためトヨタは、ロシア工場の生産停止に向けて、部品メーカーに調達をやめると伝え、停止に踏み切る見通しです。

ロシアから主要な企業が次々撤退しているニャ!
大きな生産拠点を失った
ロシア工場の生産開始は2007年ですので、わりと最近といえるでしょう。
工場の規模も大きく、生産能力は年間10万台です。
日本でも売れ筋であり馴染みの深い「RAV4」などをつくっており、2021年は約8万台を生産しました。

海外ではSUV(スポーツ用多目的車)の需要が特に大きいのかもしれません。
16年以上前にRAV4カッコいいなと思っていた時期があったのですが、現在ではさらにカッコよさが倍増したようなスタイリッシュでオシャレな外観です。
トヨタは欧州全体で年間約100万台を販売しており、ロシアはそのうちの10万台超で、英国などと並ぶ販売規模があります。

ロシアに年間10万台も車を販売していたんじゃの~

ロシアでの自動車の生産は一時停止する流れなんだね。
原油価格の高騰で車離れが加速
報道機関の情報をみていると、原油価格の高騰から自動車を手離す人や購入を控える動きがあるようです。
私が給油するガソリンスタンドでは、レギュラー1リッター辺り170円まで値上がりしております。
仕事で仕方なく車を使う場合は別として、プライベートでちょこちょこ近場しか乗らないのであればいっそのこと車を手放してしまいたくなりますよね。
しかし、トヨタの購入層は一般人というより富裕層が多く購買意欲は高いので、長期的にみて私は影響ないと思っています。
最高品質の車を選ぶときにお金を出し渋る人はトヨタ向きではありません。
私のように、安さを求めてトヨタに出向くと敷居が高いなと感じるのですが、資金に余裕がありまとまったお金をポンと出せる人にとってはトヨタ自動車は最高の販売店であることは間違いありません。
それでも当面はそういった世論の風評被害を受けて自動車関連の株価は低迷する可能性が高いです。
ましてやトヨタは生産工場がロシアにあり、生産ラインは稼働を停止した訳ですから影響を受けない訳がありません。
ガソリン車からハイブリッド車が主流になった昨今では、EV車の開発が今後の大きな飛躍に必要不可欠な要素です。
トヨタ自動車は本気でEVの開発に乗り出していますので、その辺りの進捗状況が気になるのはところです。

ガソリン代が高すぎて困ってます💦
まとめ
ロシアでは年間10万台超の売り上げがあったそうですが、ロシアのウクライナ侵攻が長引けば長引くだけ、上がるはずだった利益が丸々飛ぶわけですから、今後のトヨタ自動車の売上減は免れません。
トヨタ自動車に限った事ではありませんが、ロシアに拠点があった企業やロシア国民を相手に商売をしていた会社は大きな下方修正が待っていることでしょう。
ロシアはメタバースが運営するFacebookを、「メタが運営するフェイスブックが同国のメディアを不当に検閲している。」と非難し、フェイスブックへのアクセスを遮断しました。
ロシアから追放された形のFacebookは1日辺り4億円の喪失することになります。
年間に換算すると、1460億円の喪失となります。
1つの国で経済活動が出来ないということはとてつもない損失を生みます。
トヨタ自動車はいったいどれ程の金額を喪失するのか、大まかには計算できてもその喪失額は計り知れません。
株価の下落がどこまでなのか、何処で下げ止まるのかは誰にも分からず、今は世界情勢に左右され株式売買どころでは無いので、「大きく下がったから今が買い時!」とたいした考えもなく株式を購入すると地獄をみるでしょう。
月足をみても短期間で大きく下に突っ込んだので、既に下降トレンドに入ったと考えられますし、当面の間は余程のサプライズがない限りは上昇相場は考えにくいです。
全世界がリスクオフムードの中での下落局面では、ご自身の株式投資に対する戦略が試されます。
私はロシアとウクライナの戦争の話が出た時点で長期的に持つと決めた株以外はその資金を投資から引き揚げております。
一番望まれるのは、ウクライナとロシアの停戦交渉が合意に至ることです。
ロシアのプーチン大統領は何ゆえにあそこまで強気に発言してウクライナを攻撃するのか、今後どうしたいのか。
得体のしれない恐怖すら感じます。
マクドナルドやスタバ、ペプシなど飲食業界の主要な企業も次々と営業の一時停止を発表している異常事態です。
その一方でロシアで50店舗を展開するUNIQLOは状況を見極めながら営業を継続する決断をしました。(後日、営業の一時停止を発表。)
早く平和な世の中に戻って欲しいですね。
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